早いもので今年も年の瀬が近づいてきました。

年が変わってもやるべきことに変わりはないのですが、それでも、12月はなぜかそわそわしてしまいます。

さて、近況のご報告を。

10月から12月にかけて、民事信託勉強会の講師をさせていただきました。今回は生命保険会社のライフプランナーの方を対象とした勉強会です。

生命保険信託も扱われている会社ということで、信託についてすでに多くの知識をお持ちの方もいらっしゃいました。

ちなみに、生命保険信託とは、通常の生命保険契約であれば一括で支払われる保険金を、受託者が預かり、契約者が決めた方法で(例えば毎月10万円ずつ等)受取人に支払っていくというものです。受取人が未成年者や高齢者など、高額な保険金を一括で受け取ることに負担や支障があるようなケースで、有用となり得るものだと感じます。

勉強会では、生命保険信託以外の信託の魅力についてお話させていただきましたが、ライフプランナーの方の、「保険に限らず、お客様のお役に立つ情報を得よう」という熱い想いが伝わってきて、個人的にも、士業の一人として学ばせていただく機会となりました。

私が弁護士になった頃と比べると、民事信託に関する情報は容易に入手できるようになりましたが、まだ、「信託」という言葉にハードルの高さを感じる方は多いようにお見受けいたします。

しかし、家族間で行っている信託も多く、費用や手間の面で公正証書遺言を作成するのとそれほど変わらないケースもあります。

遺言書で叶う想いもありますし、信託を使ったからこそ叶う想いもあります。大切なことは、色々な選択肢を比較し、ご自身の願いを叶える方法としてより良いものを選択すること。

皆様の大事な財産を大切な人に引き継いでいくために、生前贈与、遺言書、信託等の中から何を活用するのか。

それぞれのメリット、デメリットを踏まえた上で、より良い方法を皆様が選択できる場を設けることができることこそ、私たちの願いです。